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アイスクリームの製法

アイスクリームはどのような段階を得て作られているのでしょうか?ここでは、原料からアイスクリームが出来るまでの製法を見ていきましょう。

 

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原料の配合
アイスクリームの原料と水を混ぜ合わせます。

 


 

原料の溶解
原料を約30~70度ほどに加温しながら溶かします。この工程で出来るものを「アイスクリームミックス」と呼びます。

 


 

原料の濾過
原料の配合時に混入する可能性のある不純物を取り除くために、アイスクリームミックスを濾過します。

 


 

原料の乳化(均等化)
アイスクリームミックスをホモジナイザーと呼ばれる均質機で細かく粉砕して、脂肪球を均一な状態にします。通常乳化は2回行なわれ、1回目の乳化は高圧で、2回目の乳化は低圧で行ないます。
これによりアイスクリームミックスに含まれる成分を完全に混合させます。
この工程を行うことで成分の組織が滑らかになるのを促進します。

 


 

原料の殺菌
アイスクリームミックスを68度以上の温度で30分間加熱して殺菌します。
また、この工程は原料に含まれる酵素の活動を抑える役目もあります。これは、酵素の活性化から起こる油脂の臭いを防ぐためです。

 


 

原料の冷却(エージング)
アイスクリームミックスは殺菌直後、0~5度でしばらく冷蔵されます。これを「エージング」と呼んでいます。
これは、アイスクリームの質感を滑らかにするため、乳化剤が油滴の表面に充分に吸着したり、脂肪を固形化するのを促進させるもの。
エージングは、この後の工程である凍結(フリージング)時の空気の維持などに影響します。
最近では安定剤や乳化剤など原料の改良が進んでいる事もあり、このエージングの工程を行なわないケースも。

 


 

原料の凍結(フリジーング)
アイスクリームミックスを、-2~-9度ほどの温度にしたフリーザーに移し、
高速で撹拌しながら急速に冷却し凍結させます。これを「フリージング」と呼びます。
アイスクリームを攪拌しながら急速に凍結することにより、空気がアイスクリームに取り込まれた状態のまま凍結されます。
凍結速度が速いほど、アイスクリームミックスに含まれる水分が細かい氷の結晶となり、アイスクリーム特有の滑らかな食感になります。

 


 

充填/包装
フリージングが終わったアイスクリームを、カップやコーンなどの容器に詰めます。

 


 

硬化
フリーザーから出てきたアイスクリームを容器に充填して、そのまま速やかに-20度以下で冷却します。ここで水分の大部分を凍結させます。
フリーザーの凍結温度のままでは、気泡が合体して均一性がなくなったり、氷の結晶が成長してアイスクリームの滑らかさがなくなってしまいます。
この工程で、アイスクリームを敏速に硬化させる事が組織を劣化させないコツです。

 


 

検査
成分、有害物、微生物等の検査を行ない不良品がないかチェックします。
法令に基づきアイスクリーム類に厳しい品質規格を定めているため、製品になってからも入念にチェックを行います。

 


 

保管
製造されたアイスクリームは、-18度以下の冷凍庫で保管されます。

 


 

出荷
冷凍車で出荷される場合にも、冷凍庫内は-18度以下に保たれます。

 

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